2023.03.26
マンション売却の所要期間について解説|長期化したときの対処法も紹介
「マンションの売却には、どれくらいの期間が必要なの?」「すぐに売れるマンションと、なかなか売れないマンションは、何が違うの?」
マンションの売却を検討しているのであれば、このような疑問をお持ちの人も多いかと思います。
そこで本記事では、マンション売却の所要期間に焦点を当てて、平均的な所要期間、売却期間に影響するポイントや長期化する原因などについて解説します。併せて、マンションの売却期間が長期化したときの対処法もご紹介します。
マンションの売却を検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
マンション売却の所要期間は平均4ヶ月といわれる
マンション売却(売却活動の開始から物件の引渡まで)に要する期間は、平均4ヶ月と言われています。
ただし、マンションの売却活動を始める前にも、1~2ヶ月程度の準備期間(不動産会社との契約など)が必要なため、全体では半年ほどの期間を見込んでおいた方が良いでしょう。
実際のマンション売却の流れと平均的な所要期間は、以下の通りです。
マンション売却の流れ | 平均所要期間 |
---|---|
①マンションの売却相場を調べる | 1週間 |
②不動産会社に査定を依頼する | 2~4週間 |
③不動産会社と契約を結ぶ | |
④マンションの売却活動を開始する | 3~6ヶ月 |
⑤購入希望者と条件交渉を行う | |
⑥買主と売買契約を結ぶ | 1~2ヶ月 |
⑦マンションの引き渡し・決済を行う |
首都圏の中古マンションの販売から売却までの期間は平均2ヶ月〜3ヶ月
一方、首都圏における中古マンションの販売から売却までの期間は、平均2ヶ月〜3ヶ月という結果が出ています。
ここ10年における、首都圏の中古マンションの登録(売却開始)から成約に至るまでの平均日数は、以下の通りです(参照:公益財団法人東日本不動産流通機構『首都圏不動産流通市場の動向(2022年)』)。
年 | 登録から成約に至る日数 | 前年比 | 中古戸建て住宅(※参考) |
---|---|---|---|
2013年 | 79.1日 | +2.6% | 90.1日 |
2014年 | 71.2日 | -10.0% | 87.4日 |
2015年 | 65.5日 | -8.0% | 88.4日 |
2016年 | 69.3日 | +5.8% | 93.2日 |
2017年 | 74.7日 | +7.8% | 89.9日 |
2018年 | 78.8日 | +5.5% | 95.3日 |
2019年 | 81.7日 | +3.6% | 99.3日 |
2020年 | 88.3日 | +8.2% | 111.3日 |
2021年 | 74.7日 | -15.4% | 101.2日 |
2022年 | 71.4日 | -4.5% | 81.2日 |
上記のデータからも、首都圏では中古マンションの人気が高く、戸建て中古住宅よりも総じて短い期間で成約に至っています。
マンションの売却期間に影響するポイント・長期化する原因
マンションは1ヶ月で売れるケースもある一方、1年以上買い手が見つからないケースもあります。この差は、いったいどこにあるのでしょうか?
そこで本章では、マンションの売却期間に影響するポイントと、長期化する原因について解説します。
具体的には、以下の通りです。
- 売出価格
- 売却時期
- 不動産会社の販売力
- 築年数
- 専有面積
- 立地条件
売出価格
まず挙げられるポイントとしては、「売出価格」です。
せっかくマンションを売るのであれば、少しでも高く売りたいと思う人は多いでしょうが、相場よりも高い価格を設定してしまうと、売却期間が長期化してしまう大きな原因になります。
マンションを売る際は、周辺の相場を把握して、適切な売出価格を設定することが重要です。
なお、相場を調べる手段としては、国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営している『レインズマーケットインフォメーション』や、不動産一括査定の『サテイエ』などが挙げられます。
売却時期
2つ目のポイントは、「売却時期」です。
一般的に2~3月は、進学・就職や転勤といった時期と重なり、不動産の需要も高まるため、マンションも売れやすくなる傾向があります。同様に、9月も10月からの異動と重なるため、この時期も狙い目です。
逆に上記以外の時期は、売却期間が長期化する可能性があります。なるべく早くマンションを売却したいのであれば、需要の高まる時期に売りに出せるよう、逆算して計画を立てていきましょう。
不動産会社の販売力
3つ目のポイントは、「不動産会社の販売力」です。
マンションの売却活動は、基本的に不動産会社の主導で進むため、不動産会社の力量も売却期間に影響します。
よって、売却期間が長期化している場合には、不動産会社に問題がある可能性も考慮した方が良いでしょう。不動産会社によって得意・不得意分野は異なるため、自分に合った不動産会社と契約を結ぶことが重要です。
なお、不動産会社をお探しであれば、一括で査定を依頼できる『サテイエ』がおすすめです。サテイエは厳選された不動産会社1,000社以上と提携しているため、あなたにぴったりの不動産会社がきっと見つかります。
築年数
4つ目のポイントは、「築年数」です。
一般的には、築年数が古くなるにつれ、売却期間も長期化します。具体的には、築年数10年までのマンションは売れやすく、逆に築年数が25年を超えたマンションは売れにくくなる傾向があります(参照:公益財団法人東日本不動産流通機構『築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2020年)』)。
なお、1981年5月31日以前に建築されたマンションは、いわゆる旧耐震基準と呼ばれるマンションであるため、敬遠する人も多くなります。築40年以上のマンションを売却する場合には、耐震基準も確認しておきましょう。
専有面積
5つ目のポイントは、「専有面積」です。
専有面積に関しては、40㎡~70㎡のマンションは需要が高く、売れやすくなります。逆に専有面積が80㎡を超えると、売却期間が長期化する傾向があります。
単純に「専有面積が広いほど売れやすい」というわけではないため、注意が必要です。
立地条件
6つ目のポイントは、「立地条件」です。
具体的には、エリアの人気度や駅までの距離などが挙げられます。特に、マンションを購入するにあたって交通利便性を重視する人は多く、最寄り駅までの距離は、売却期間に大きく影響します。
また、同時期に競合物件(同じマンションの違う部屋や、似たような間取りの物件など)が売り出されていると、売却期間が長期化する可能性があるため、注意が必要です。
マンションの売却期間が長期化したときの対処法
では、実際にマンションの売却期間が長期化してしまった場合には、どのように対処するのが適切なのでしょうか?
そこで本章では、マンションの売却期間が長期化したときの対処法をご紹介します。
売出価格を見直す
なかなか買い手が見つからない場合には、売出価格が周辺の相場と乖離していないか、改めて確認してみましょう。
というのも、マンションは戸建て物件に比べて、相場が明確になっている関係上、相場より高い価格ではなかなか売れづらいからです。万が一、周辺の相場よりも高い売出価格であった場合には、見直しが必要です。
売出価格を見直す際は、買い手からの値引き交渉も考慮して、あらかじめ不動産会社と希望売却価格の最低ラインを共有しておくと良いでしょう。
不動産会社を変更する
前述の通り、不動産会社の販売力も売却期間に大きく影響するため、売却期間が長期化している場合には、不動産会社の変更を検討してみましょう。
ただし、媒介契約(最長3ヶ月)の途中で契約を解除しようとすると、不動産会社からこれまでの経費(広告費や交通費など)を請求される可能性があるため、注意が必要です。不動産会社の変更は、できるだけ契約期間満了のタイミングで行った方が良いでしょう。
新たに契約する不動産会社を探す場合には、不動産会社の得意・不得意分野や誠実性を見極めるため、なるべく多くの不動産会社に査定を依頼して比較することが大切です。その際は、一括で査定を依頼できる『サテイエ』が便利です。
マンションを良い状態に保つ
内覧希望者はいるのに、なかなか成約に結びつかない場合には、内覧時に買い手の印象を悪くしている可能性があります。
人によっては、生活感が出ている物件に対して、嫌悪感を抱くこともあるため、マンションを良い状態に保つことは重要です。特に長年住んでいると、自分では匂いや汚れに気付きにくくなるため、注意が必要です。
汚れが目立つ場合には、ハウスクリーニングなどの利用も検討しましょう。
売却方法を仲介から買取に切り替える
どうにも買い手が見つからない場合には、売却方法を仲介から買取(不動産会社に直接マンションを買い取ってもらう方法)に切り替えるのも1つの選択肢です。
買取は仲介に比べ、売却価格が低くなる(70~80%程度)ものの、エリアや売却時期によっては、いつまで経っても売れないことも起こり得るため、最終手段として検討する価値はあるでしょう。
なお、不動産会社によっては、「買取保証」(一定期間は仲介で買主を探し、期限までに売れなかった場合には買取に切り替える方法)が使える場合もあるため、状況に応じてうまく活用しましょう。
マンション売却の期間に関してのよくある質問
本章では参考として、マンション売却の期間に関してのよくある質問を、Q&A形式でご紹介します。
売却期間が長期化することのデメリットは?
売れ残りという印象が強くなる点です。
マンションは、時間によって急速に価値の下がるものではありませんが、いつまでも売りに出していると、どうしても「売れ残り」という印象が強くなってしまいます。その結果、購入希望者から値引きの交渉材料にされやすくなります。
マンション内覧の平均件数は?
平均は6~10件です。
とはいえ、マンションの売却は運やタイミングの要素も大きいため、1件で成約が決まるケースもあれば、10件でも決まらないケースもあります。よって、内覧の件数には、あまりこだわる必要はないでしょう。
ただし、1件も内覧希望者が現れない場合には、売出価格や不動産会社などに問題がある可能性も考えられるため、確認が必要です。
古いマンションでも売れる?
古いマンションであっても、売却は可能です。
前述の通り、マンションは築年数が25年を超えると売れにくくなる傾向があるものの、人気のエリアであったり、立地条件が良かったりすれば、十分に売却は可能です。
首都圏においては、築50年以上のマンションであっても多く売れています。ただし、築年数が60年を超えると、流通が極端に減少するため、注意が必要です。
いずれにせよ、古いマンションを売るのであれば、早めに動き出した方が良いでしょう。
リフォームした方が早く売れる?
そうとも言い切れません。
というのも、最近は「自分の好みに合わせてリフォームをしたい」という買主が増えているからです。それよりも、リフォーム代を売却価格の値引きに充てた方が、早く売れる傾向にあるようです。
ただし、設備の故障などは、事前に対応しておいた方が良いでしょう。
マンションを売る際の査定はサテイエの利用がおすすめ
マンションを売却したいのであれば、まずは不動産会社による査定を受ける必要がありますが、その際は複数の不動産会社に一括で査定を依頼できる『サテイエ』がおすすめです。
サテイエは厳選された不動産会社1,000社以上と提携しているため、あなたにぴったりの不動産会社がきっと見つかります。
マンションの売却を検討している人は、サテイエを活用して、まずは査定を依頼してみましょう。
マンション売却の期間まとめ
ここまでマンション売却の期間について、解説してきました。
◆マンション売却の一般的な流れと平均所要期間
マンション売却の流れ | 平均所要期間 |
---|---|
①マンションの売却相場を調べる | 1週間 |
②不動産会社に査定を依頼する | 2~4週間 |
③不動産会社と契約を結ぶ | |
④マンションの売却活動を開始する | 3~6ヶ月 |
⑤購入希望者と条件交渉を行う | |
⑥買主と売買契約を結ぶ | 1~2ヶ月 |
⑦マンションの引き渡し・決済を行う |
マンション売却に要する期間は平均4ヶ月ほどですが、不動産会社の選定なども考慮して、全体では半年ほどの期間を見込んでおいた方が良いでしょう。
とはいえ、これはあくまで平均であり、場合によっては売却までに1年以上かかるケースもあります。売却期間が長期化している場合には、何かしらの原因があるはずなので、まずは現状を冷静に分析してみましょう。
マンションの売却で失敗したくないのであれば、信頼できる不動産会社を見つけることが非常に重要です。
もし、不動産会社探しでお困りであれば、本記事でも紹介した『サテイエ』がおすすめです。サテイエは厳選された不動産会社1,000社以上と提携しているため、あなたにぴったりの不動産会社がきっと見つかるでしょう。
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