2023.07.26
専任媒介契約とは?一般媒介や専属専任媒介との違いやメリットを解説
「専任媒介契約のメリットってなに?」
「媒介契約は何種類ある?」
「専任媒介契約がおすすめな人を知りたい」
この記事では上記のような疑問を解決します。
媒介契約はいくつか種類があるため、どれを選べば良いのかわからないという人も多いでしょう。
実は専任媒介契約は、売主と不動産会社の双方にメリットの大きい契約であるため、特に多く利用されている契約です。
この記事では専任媒介契約の特徴やメリット・デメリットについて解説します。
不動産売却を成功させるためにも専任媒介契約について理解しておきましょう。
目次
専任媒介契約とは
専任媒介契約とは、3種類ある媒介契約の中の一種です。
媒介契約とは、不動産を売買する際に売主と不動産会社の間で結ぶ契約のことであり、取引で起こりうるトラブルを未然に防ぐ役割があります。
媒介契約には、専任媒介を含む下記の3種類が存在します。
- 一般媒介契約
- 専任媒介契約
- 専属専任媒介契約
それぞれにメリットとデメリットがあり、取引する物件によっても変わりますが特に利用されているのが専任媒介契約です。
ここでは専任媒介の特徴について解説します。
専任媒介契約であればレインズへ登録してもらえる
専任媒介契約であれば、不動産会社はレインズへ物件情報を登録する義務が生じます。
レインズとは、国土交通省から指定を受けた不動産流通機構が運営するネットワークシステムです。
レインズに登録された物件情報は、全国各地の不動産会社へ共有されるため効率よく買主を探せます。
専任媒介契約を結んだ場合、不動産会社は契約日から7日以内にレインズへ物件情報を登録しなければなりません。
参考元:標準媒介契約約款−国土交通省
また、レインズは不動産会社のみ利用できるネットワークであり、一般の人は利用できません。
専任媒介契約であれば定期的な売却活動の報告がある
専任媒介契約を結んだ際、不動産会社は売主に対して2週間に1回以上の頻度で売却活動の状況報告をする義務があります。
「どのような売却活動を行っているのか」「物件の問い合わせがどれくらいあったか」などを報告してもらえるため、売主は売却活動の状況を把握し価格の見直しなどにも素早く対応できます。
専任媒介契約は1社としか契約できない
複数の不動産会社と契約できるのは、一般媒介契約のみです。
参考元:標準媒介契約約款−国土交通省
専属媒介契約は1社としか契約できませんが、その分積極的に売却活動を行ってくれるといったメリットがあります。
理由は仲介手数料が関係しています。
不動産会社が売主または買主から受け取れる仲介手数料は、媒介契約を結んだ段階では発生しません。
不動産売却が成立して初めて仲介手数料を得られるため、一般媒介契約のように複数社と契約していると必ず自社の利益になるかはわかりません。
どれだけ売却活動に力を入れても他社で買主が見つかってしまえば、それまでの努力は水の泡になってしまうため不動産会社も躊躇してしまいます。
しかし、専任媒介契約の場合、確実に自社と取引してもらえるため売却できれば必ず仲介手数料を得られます。
そのため、一般媒介契約よりもより不動産会社がやる気を出してくれます。
専任媒介契約なら自力で買主を見つけることもできる
不動産会社と専任媒介契約を結んでいる場合、他社との媒介契約はできませんが売主が自力で買主を見つけての直接取引は可能です。
参考元:標準媒介契約約款−国土交通省
そのため、不動産会社と専任媒介契約を結んだ後に、身近な人の中から買主が見つかった場合でも直接取引できます。直接取引であれば不動産会社は介入しないため、仲介手数料は必要ありません。
専任媒介契約は3ヶ月で契約が切れる
専任媒介契約の契約期間は3ヶ月以内と宅地建物取引業法で定められています。
3ヶ月以内に売却できなかった場合、契約更新するか解約するかを売主が選択できます。また、不動産会社によりますが、3ヶ月以内に解約する場合は違約金が発生する可能性があるため注意してください。
一般媒介と専属専任媒介契約との違い
媒介契約には専任媒介契約の他に、「一般媒介契約」と「専属専任媒介契約」があります。
媒介契約ごとの違いは下記の通りです。
専任媒介契約 | 一般媒介契約 | 専属専任媒介契約 | |
---|---|---|---|
複数の不動産会社との媒介契約 | 不可能 | 可能 | 不可能 |
自分で買主を探して売却 | 可能 | 可能 | 不可能 |
レインズへの登録義務 | 契約後7日以内に登録 | なし | 契約後5日以内に登録 |
販促活動の報告義務 | 2週間に1回以上 | なし | 1週間に1回以上 |
契約期間 | 最大3ヶ月 | 法律による決まりはない | 最大3ヶ月 |
それぞれ違いがありますが、媒介契約は物件や状況に合わせて契約内容を選ぶようにしましょう。
1番制限の緩い契約が一般媒介となっており、最も制限が厳しい契約が専属専任媒介となっています。そのため、3つの媒介契約の中で特に多く利用されている契約が専任媒介契約です。
一般媒介契約とは
一般媒介契約とは、媒介契約の中でも1番自由度の高い契約です。
他の2つの媒介契約とは違い、複数の不動産会社と契約できて自分で買主を探すことも可能です。
ただし自由度の高い反面、不動産会社の義務(レインズへの登録や定期的な報告)も少なくなっています。
さらに、複数社と契約できるため、不動産会社も自社で売買できるかわからない物件に力を入れなくなる可能性があります。
専属専任媒介契約とは
専属専任媒介契約とは、売主にとって最も制限が厳しく自由度の低い契約です。
複数の不動産会社との契約はもちろん、自分で買主を探して直接取引することもできません。
1社としか契約できないため、不動産会社選びに失敗すると思うように売却が進まない場合もあります。
しかし、専任媒介契約と同様にその分、不動産会社もより積極的に販促活動を行ってくれます。
専任媒介契約のメリット
ここでは専任媒介契約のメリットを解説します。
早めに売却できる可能性が高い
専任媒介契約は1社としか契約できないため、契約した不動産会社は確実に仲介手数料を得られます。
そのため、一般媒介契約よりもより積極的に売却活動を行ってくれる場合が多く、結果的に早めに買主が見つかる可能性が高くなり、早期売却に繋がります。
また、専任媒介契約であればレインズへの登録も義務付けられているため、全国の不動産会社へ物件情報を共有できてより多くの人へアピールできます。
やりとりする不動産会社が1社で済む
専任媒介契約はやりとりする不動産会社が1社で済むため、売主の負担が少ない点もメリットです。
物件の売却活動が始まると不動産会社との頻繁なやりとりが始まるため、複数社と契約しているとそれだけで労力がかかってしまいます。
忙しい会社員の人であれば、複数社とやりとりするのは非常に大変です。スムーズにやりとりが進まないこともあるでしょう。
専任媒介契約であれば、不動産会社との大変なやりとりを最小限に抑えられます。
自分で買主を見つけることもできる
専任媒介契約の場合、契約できる不動産会社は1社ですが売主が自分で買主を見つけての直接取引は可能です。
自分で買主を見つけて売却した場合、仲介手数料は発生しないため身近に家を探している人がいないかあたってみるのも良いでしょう。
専任媒介契約のデメリット
ここでは専任媒介契約のデメリットについて解説します。
不動産会社に囲い込みをされる可能性がある
専任媒介契約は1社としか契約できないため、囲い込みされる可能性があります。
囲い込みされると買主を見つけるのに時間がかかってしまう可能性が高くなるため、売却も遅くなります。
囲い込みとは、不動産会社が仲介手数料を売主と買主の双方から得るために行う行為です。
売主から売却依頼された物件の買主を自社の顧客の中から探すことで、売主と買主の両方から仲介手数料を得られるため不動産業界の中で蔓延している手法です。
自社の利益のことしか考えていない悪質な手法ですが、専任媒介契約だと囲い込みの可能性があることを覚えておきましょう。
専任媒介契約した不動産会社頼みになってしまう
専任媒介契約を結んだ場合、不動産売却が成功するかどうかは契約した不動産会社や担当者の力量に委ねられます。
先ほど紹介した囲い込みもそうですが、万が一不動産会社が積極的な売却活動を行ってくれなかった場合、いつまでたっても売却できなくなってしまいます。
それでも他社とは契約できないため、専任媒介契約を結ぶ際は信頼できる不動産会社を選びましょう。
信頼できる不動産会社を探す方法として、おすすめしたいのがサテイエの利用です。
サテイエとは無料で利用できる不動産一括査定サイトです。
サテイエには宅地建物取引士の資格を保有したコンシェルジュが在籍しているため、売主にピッタリの不動産会社を紹介できます。
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24時間いつでも申し込み可能となっているため、ぜひ利用してみてください。
専任媒介契約がおすすめの人
ここではどのような人に専任媒介契約がおすすめなのかを解説します。
人気物件ではない場合
売却したい物件が人気物件ではない場合は、購入希望者が殺到する可能性は低いため専任媒介契約で積極的に売却活動を行ってもらった方が、良い条件で売却できる可能性が高まります。
人気物件とは下記のような物件です。
- 好立地
- 築年数が浅い
- 人気のエリア
逆に人気物件であれば売り出し後に購入希望者が殺到するため、一般媒介契約で複数社と契約することでより良い条件での売却を目指せます。
早めに売却したい場合
繰り返しになりますが専任媒介契約を結んだ場合、不動産会社もより積極的に売却活動を行ってくれるため早めに買主を見つけられます。
そのため、なるべく早く不動産売却したい人は専任媒介契約をおすすめします。
また、不動産会社とのやりとりも1社で済むため、忙しい人でも負担が少なくスムーズに売却できます。
自分で買主を見つける可能性がある場合
身の回りの人で買主が見つかる可能性がある場合は、専属専任媒介契約にすると自分で買主を探して売却できなくなるため、専任媒介契約をおすすめします。
専任媒介契約を結ぶ際の注意点
ここでは専任媒介契約を結ぶ際の注意点を解説します。
囲い込みをしないことを確認する
専任媒介契約を結ぶ前に囲い込みをしないことを不動産会社の担当者へ確認しておきましょう。
100%防止できるわけではありませんが、直接確認しておくことで無知ではないことをアピールできて囲い込みを防止する効果があります。
また、囲い込みをされていると判断した場合は、早めに契約解除して別の不動産会社へ依頼しましょう。
途中解約した場合は違約金が発生する可能性がある
専任媒介は契約期間が満了となる前でも解約できますが、違約金が発生するケースがあります。
それまでにかかった費用(登記簿の取得費用や交通費など)を請求される場合がありますが、違約金を請求されるケースは稀です。
不動産会社によっては請求される場合があるため注意しましょう。
複数の不動産会社を比較して契約する
不動産会社と媒介契約を結ぶ際は、必ず複数社を比較して決めましょう。1社だけ見て決めてしまうと悪徳不動産会社へ捕まってしまう可能性があります。
また、査定額も不動産会社ごとに違うため、場合によっては数百万円の損失が出る可能性があります。
優良な不動産会社を見つけるために、必ず複数の不動産会社を比較してから選びましょう。
複数の不動産会社を比較する際は、一括査定サイトのサテイエがおすすめです。
サテイエなら宅地建物取引士によるサポートを受けながら不動産会社を選べます。また、高額査定の不動産会社を紹介できるため、損失が出る心配もありません。
信頼できる不動産会社を探すならサテイエがおすすめ
専任媒介契約で不動産売却を成功させるためには、信頼できる不動産会社へ依頼する必要があります。
しかし、「まわりに信頼できる不動産会社がない」「どうやって信頼できる不動産会社を探せばいいかわからない」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
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信頼できる不動産会社を探している人は、ぜひサテイエを利用してみてください。
不動産売却の際は専任媒介契約を結ぶ人が多い
媒介契約には3種類がありますが、最も多く利用されているのは専任媒介契約です。
売却したい物件が人気物件でない限りは、売主にもメリットの大きい専任媒介契約を選ぶと良いでしょう。
専任媒介契約を結ぶ際は、囲い込みや悪徳不動産会社に注意が必要です。
信頼できる不動産会社と契約できなければ、不動産売却がスムーズに進まない可能性が高くなるため、専任媒介契約を結ぶ際は慎重に不動産会社を選ぶ必要があります。