2023.02.25
家を売るには?基礎知識や必要な準備・後悔しないポイントを解説|高く売却するコツも紹介
「家を売りたいけど、初めての経験で何をしたらよいのか分からない」と不安になっている方は多いでしょう。
事前に注意すべき点やポイントを知っているかどうかで、売却額が何百万円も変わることがあります。本記事では、家を売る流れや後悔しないために押さえておくべきポイントを解説します。
ぜひこの記事を参考に、情報収集から始めていきましょう。
目次
家を売る方法とは
家を売るといっても、いくつかの選択肢があります。ここでは、代表的な4つの売却方法を紹介していきます。
置かれている状況や希望条件で選び方が変わってくるので、ぜひ参考にしてください。
仲介
仲介取引とは、不動産会社が買主もしくは売主のサポート役として不動産の売買を進めていく取引のことです。ニーズが合致する人を結びつけたり、売買に関わる業務を請け負ったりします。
家を売る場合、不動産会社の主な業務は以下の通りです。
- 物件の査定
- 宣伝活動
- 書類作成
なお仲介取引は、適正価格で売れる可能性の高い売却方法なので、特にこだわりがなければおすすめの手法です。
買取
家を不動産会社に買い取ってもらうことも可能です。買主を探す必要がないため、手間がかかりません。ほぼ確実に売却できるので、期限までに必ず買い取ってほしい人におすすめの取引方法です。
ただし、相手の言い値で売却することになるため、相場通りに買い取ってもらえる可能性が低くなります。おおよそ6割〜7割の価格になることを覚悟しましょう。
個人売買
個人売買とは、その名の通り自分たちだけで売買を進めていくことです。仲介手数料が取られないことや自由にやり取りできるメリットがあります。
一方で、広告宣伝や書類手続きなどをすべて自力で進める必要があり、不動産会社に頼るよりも活動が長期化しやすく、専門知識が求められる手法です。
任意売却
任意売却とは、毎月のローンが払えなくなったときに、抵当権(自由に不動産を売れる権利)を持つ金融機関と円満に売却を進める手法のことです。
売却金よりもローンの残債が上回り、返済できる見込みがない場合でも、家を売る一つの選択肢となる手法です。
家を売る手順を7ステップで紹介
ここでは、相場と同等の価格で家を売れる可能性の高い、仲介取引の手順を解説していきます。取引の流れは以下の7ステップです。
- 不動産会社に売却の相談をする
- 家を価格査定してもらう
- 媒介契約を結ぶ
- 売却活動をする
- 売買契約を結ぶ
- 決済・引き渡しを行う
- 確定申告をする
順番に見ていきましょう。
不動産会社に売却の相談をする
まずは不動産会社に家を売ることを相談しましょう。しかし、いきなり連絡するのではなく、全体像を事前に把握した上で会うようにしてください。
また、以下のような要望を事前にまとめておくと、話をスムーズに進められます。
- 売却する理由
- 希望額
- 何月までに売却したいのか
なお希望条件は、なるべく詳細に伝えられるようにしておいてください。状況によっては、売却以外に解決すべき問題が潜んでいるかもしれないからです。相続や離婚など、言いにくいこともあるかと思いますが、担当者にしっかり伝えましょう。
家を価格査定してもらう
相談した不動産会社に問題がなければ、価格査定を依頼しましょう。査定方法は、机上査定と訪問査定の2種類があり、無料で受けられます。より実態に近い価格を見積もりできる訪問査定を受けるのが一般的です。
見積は、必ず複数社から取り寄せて比較しましょう。希望額と価格差がある理由や会社の特徴を調べるなどして、パートナーを探すための材料として活用してください。
なお、複数社の査定額を比較するなら、サテイエなどの一括査定サービスがおすすめです。無料で比較検討ができるので、お気軽に利用してみてください。
媒介契約を結ぶ
査定結果を比較し、依頼する不動産会社を決めたら、媒介契約を結びましょう。契約方法は3種類あり、それぞれに特徴があります。
専属専任媒介契約 | 専任媒介契約 | 一般媒介契約 | |
---|---|---|---|
レインズへの登録 | 5日以内 | 7日以内 | 指定無し |
売主への報告義務 | 週に1回以上 | 2週間に1回以上 | 指定無し |
売却時 | 必ず契約先の会社を通す | 売主が買主を見つけた場合は通さずに売買して良い | 同左 |
参考:東京都住宅政策本部「『不動産取引の手引き』4 媒介(仲介)契約を締結するときは(2)」
どの契約がよいのかは、自分の状況に合わせて選択しましょう。
売却活動をする
売り出す価格と媒介契約の締結が完了したら、家を売るための活動をしていきます。
ここからは不動産会社の腕の見せどころです。広告を出したり、ネットに情報を掲載したりすることで買主を探します。
購入を検討している人には、個別に内覧を開催します。ちなみに、内覧は売主自身で対応する必要があります。実物を見てもらうチャンスなので、魅力的に見せるための準備をしてから臨みましょう。
売買契約を結ぶ
購入を決めた買主には、重要事項説明を行い、売買契約を結びます。物件状況報告書や設備表を見ながら、物件内容を最終チェックします。
売却後のトラブルを避けるためにも、詳細に説明しましょう。契約書に瑕疵担保責任の所在を明記しておくことも重要です。
決済・引き渡しを行う
契約が成立し、代金の決済が完了したら引き渡しをします。これでようやく売却活動が終了です。
住み替えの準備を進めていき、期日までに家を明け渡します。
確定申告をする
家の売却では大きな金額が動くことになります。そのため、確定申告で損益の有無を明確に申告しておきましょう。
なお、居住しているマイホームを売って得た収益は、3,000万円まで特別控除を受けられるので、所得税がかかりません。赤字の場合は、家を売った年の事業所得や給与所得と損益通算できる場合もあります。
特例には適用条件があります。売却が成立したら、国税庁のホームページで調べておきましょう。
家を売るときの注意点4つ
家を売るときに注意すべき4つのポイントを解説します。トラブルを避けるため、ぜひ参考にしてください。
問題を隠さない
家の不具合や問題点を隠したまま売却してはいけません。不動産の売買には契約不適合責任が適用され、売却後に不具合が発覚すると売主が賠償する必要があるからです。
インスペクション(住宅診断)の実施や保険への加入など、トラブルを回避するための対策を検討しておきましょう。
住宅ローン残高を把握しておく
売却金で住宅ローンの残りを返済できない場合は、手持ちの資金や住み替えローンなどで完済する必要があります。事前に戦略を検討しておくため、査定を受けた時点で住宅ローンの残債を調べておき、支払いが可能かどうかをチェックしておきましょう。
古い家を自己判断で解体しない
古い家は現在の建築基準法に適合していない可能性があります。解体してしまうと小さい家しか建てられなかったり、そもそも建築できなかったりするなど、制約を受ける場合があります。
古民家を改装して住みたいというニーズもあるので、下調べをした上で対応を検討しましょう。
相続した家は家族や親族から同意を得る
親から相続した家を売る際には、家族や親族に必ず許可をもらってから売却しましょう。複数の相続人で家を共有している場合、全員の同意を得ないと売れないからです。
疎遠になっている人だと連絡先を調べたり、探し出したりする必要がある点に注意しましょう。
家を売るときにかかる費用・税金
大きな金額が動く家の売買において、どのくらいの費用がかかるのか気になる方も多いでしょう。
必要な支出の項目や目安について解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。
手数料
不動産会社に仲介を依頼した際にかかる主な費用は、仲介手数料です。金額は法律で決められており、目安は売却代金の約4%です。
正確には400万円を超える取引だと以下の計算式で算出されます。
仲介手数料 = 売却代金 × 3% + 6万円 + 消費税
参考:国土交通省「令和元年8月30日改正(令和元年10月1日施行)昭和45年建設省告示第1552号(pdf)」
手数料には、以下のように不動産会社がかけた労力や費用も含まれています。
- 広告費用
- 各種書類の作成
- 各種手続き
- 担当者の人件費
他にも、抵当権の抹消や住宅ローンの手続きに別途費用が必要です。
不動産譲渡所得への課税
不動産を売却したときに得た収益には所得税が課されます。
しかし、住んでいる持ち家を売る場合、ほとんどの人は心配ありません。最大3,000万円までの控除が受けられる特例があるからです。ただし、2年以内に家を売却している場合は適用されないなどの条件があります。
また、特例を受けるには確定申告での申請が必要なので、売却した年の翌年2月〜3月の申告期間内に忘れずに対応しましょう。
その他
他にも、ハウスクリーニング代や引っ越し代などの費用も必要です。買主が物件を見学しにくる内覧時に少しでも印象をよくするため、プロにハウスクリーニングを依頼する方もいます。
家の売却とは直接関係ないものの、引っ越し代は必ずかかる費用です。売却した後のことも考えて諸費用を見積もっておきましょう。
家を売るときに必要な書類
家を売るときに必要な書類は以下の通りです。
- 登記事項証明書
- 登記済証もしくは、登記識別情報
- 境界確認書及び、確定測量図
- 建築確認済証及び、申請書の副本
- 検査済証
- 工事請負契約書もしくは、不動産売買契約書
- 建築設計図書
- 耐震診断報告書
- アスベスト使用調査報告書
- 地盤調査報告書
- 住宅性能評価書(設計・建築)
- 既存住宅性能評価書
- 長期優良住宅認定通知書
- 建物状況調査結果報告書
- 省エネルギーに関する書類
- 住環境に関する情報
参考:東京住宅政策本部「安心して既存住宅を売買するためのガイドブック(戸建住宅編)」
不動産会社も必要書類の整備に協力してくれるため、すべてを自力でそろえる必要はありません。ただし、査定や売却に向けた話し合いの精度を高めるためにも、できる限り準備しておくことをおすすめします。
高く家を売る6つのコツ
家の売却では、時には何千万円ものお金が動くため、ちょっとした工夫があるだけでも売却金額が数十万円〜数百万円変わってしまう事例もあります。
知っているかどうかだけの差なので、しっかり確認していきましょう。
不動産価格の相場を把握しておく
住宅の査定額や売り出し価格を提案されたとき、妥当性を判断するのは自分自身です。あらかじめ、周辺で成約した事例を分析し、築年数や売れている価格の相場を把握しておきましょう。
情報収集には、以下のようなサイトを活用します。
- 折り込みチラシ
- レインズマーケットインフォメーション
- 不動産ポータルサイト
設定価格が相場より高すぎると家は売れません。逆に、安すぎると損をしてしまいます。不動産会社の言いなりにならないよう、情報は自分から取りにいきましょう。
複数の不動産会社を比較する
家が高く売れるかどうかは、不動産会社選びにより大きく左右されます。会社により得意・不得意な分野が異なる点にも注意が必要です。
また、販売戦略にしっかりとした根拠があるのか、どのような層をターゲットにして、どういう広告を打ち出すのかなど、具体的な活動内容をヒアリングしておきましょう。
各社における査定額を算出する方法や価格設定も比較が必要です。複数社への査定依頼が簡単にできる、サテイエのような一括サービスを活用するのがおすすめです。
売れやすいタイミングを知っておく
2022年 1〜3月期 | 2022年 4〜6月期 | 2022年 7〜9月期 | 2022年 10〜12月期 | |
---|---|---|---|---|
中古戸建住宅成約件数(首都圏) | 3,503件 | 3,489件 | 3,177件 | 3,277件 |
参考:東日本不動産流通機構「レインズデータライブラリ 季報マーケットウォッチ」
データが示しているように、家が最も売れやすい時期は1月〜3月期です。余裕を見て10月〜11月ごろから動き出すことをおすすめします。
インスペクション(住宅診断)を受ける
住宅に不具合がないかを検査するインスペクションを受けるのも1つの戦略です。検査結果を公開することで、中古物件を購入する買主の不安を小さくできます。
また、売主にとっても安心材料になるメリットもあります。想定外の欠陥が見つかった際に責任を問われると、大変なことになるからです。瑕疵保険の加入にも必要な検査なので、実施を検討してみてください。
リフォームする
リフォームすることで物件の質が上がり、売却金額が高くなるケースもあります。また、破損していたり、老朽化していたりするなど、本来の品質に戻す工事や、価値を高めるためのリフォームもあります。
なかには、買主好みにリフォームすることを前提に物件を探している方もいるので、どこまで手をかけるかはターゲットに合わせて判断することが重要です。
内覧に力を入れる
家を高く売るため、内覧時の対応には周到な準備をしておきましょう。
どんなに条件のよい物件でも、見学時の見た目が悪いと印象が悪くなってしまいます。整理整頓はもちろんのこと、建具のガタつきや破損も、できる限り修復しておきましょう。
また、日程はできる限り買主の希望に沿うようにしてください。計画が合わないだけで見込み客を逃してしまうのは非常にもったいないからです。売れ残って値引きするリスクを考えると、内覧には何百万円もの価値があると考えて対応しましょう。
家を売るときの不動産会社探しや比較にはサテイエがおすすめ
家を高く売るには不動産会社選びからスタートする必要があります。とはいえ「どの不動産会社に相談すればよいのだろう…」「一つひとつ比較するのは面倒…」と思う方もいるでしょう。
そんなときは、サテイエの一括査定サービスをぜひ活用してみてください。完全無料で、厳選された1,000社以上のなかから、あなたにおすすめの不動産会社をご提案します。以下のリンクからお気軽に無料査定を申し込んでみてくださいね。
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